アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞で最も重要とされる作品賞を韓国の【パラサイト 半地下の家族】が受賞しましたね
外国語の映画が作品賞を受賞するのは史上初めてという事でかなり話題になっていますが、
その陰に隠れてスケートボードが題材の作品も受賞したことをご存知でしょうか??
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【第92回アカデミー賞が発表】
アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞が先日開催され数々の名作映画が受賞発表されましたが、
その中の【短編ドキュメンタリー賞】をスケートボードを題材としたドキュメンタリー映画が見事オスカーを手にしました
【Learning to Skateboard in a Warzone (If You’re a Girl)】
第92回アカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞を受賞した
「Learning to Skateboard in a Warzone (If You’re a Girl)」はスケートボードを通してアフガニスタンの少年少女に教育を提供する団体「Skateistan」にカメラを向けたドキュメンタリー作品です。
Skateistanとは
Skateistanとは、
スケートボードを通してクリエイティブワークやスポーツ、学校教育への復学支援、ユースリーダーシップ教育などの活動を行なう団体。
パプアニューギニア出身でオーストラリア人のスケートボーダー・“Oliver Percovich”氏によって設立された。
現在はカンボジア・プノンペン、南アフリカのヨハネスブルクにも拠点を置いているそうです[jin_icon_info color=”#e9546b” size=”18px”]
2009年には「NGO of the Year」、2013年には「Top 100 NGOs for 2013」「UNICEF Education through Sport award」にも選出されている団体です!
アフガニスタンのスケート事情
アフガニスタンは20年以上も続く侵略や内戦の末、生活システムが崩壊してしまい、
タリバン政権が終わる前までは、女性はスポーツをしたり学校へ行くことが禁じられていました。現在でも服装の制限などから、自転車に乗ることやスポーツをすることができない場合がほとんどだそうです
Skateistanの活動によってスケートボードは広く普及し、今では国内で最も人気のスポーツの一つに数えられるほど存在感を増しています。


NPO法人「Skateistan」の活動
2007年、Oliver Percovich氏はアフガニスタンでは女の子は12歳を過ぎると公共の場でスポーツができなくなるということを知り、
そんな少女たちが自由にスケートボードを楽しめるように「Skateistan」を立ち上げてスケートボード学校を設立しました。
その活動は徐々に広まっていき、設立から2年後にはアフガニスタンのオリンピック委員会から寄付された土地に、屋内スケートパークと教育施設を建設することができました。

スケートボードだけではないSkateistanの活動
「女性がスポーツをしたり学校へ行くなんてとんでもない」。という考えが強かった当時、周囲からの反対も多かったそうですが低年齢化が進むアフガニスタンで、
この若者たちの意識を変え、国の未来に新たな希望の光を灯そうと「Skateistan」では1時間スケートボードをして、1時間勉強する。授業は絵画やパペットショー、動物園への遠足なども組み込んで、楽しく総合的に学べる工夫をしています。
Skateistanには明確な目標もあります。
- 「世界を変えるリーダーを育成する」
- 「信頼・尊敬・平等の尊さを知る」
- 「女の子と働く子どもに教育を提供する」
Skateistanの活動を知ってしまったからには是非支援したいですね
【まとめ】
というわけで、この活動を世界中に知らせることとなった今年のアカデミー賞、短編ドキュメンタリー賞を受賞した
『Learning to Skateboard in a Warzone (If You’re a Girl)』
監督:Carol Dysinger
受賞スピーチでCarol Dysinger監督が
とスピーチしていましたが目頭が熱くなる場面でした!
日本ではなかなかこの作品を見るところがないですが、是非見てみたいですね
Learning to Skateboard
スケートボードは算数や理科のような勉強ではありませんが、
学ぶということに共通すること、それは反復や試行錯誤を繰り返し、考え、時には挫折を味わいながら習得した時の達成感、また、新たな目標に立ち向かう姿勢、挑戦することを身につけるということではないでしょうか?
そして、それは生きる力そのもののような気がします。
自由に発言する事もままなならない幼い子供達の手を取り、挑戦する勇気を自らの手から伝える「Skateistan」、そしてそんな彼ら、彼女達を2005年からずっと見守り、映像という形で支援している監督。
本当に素晴らしくSkaterの一人として誇りに思います。
Why don’t you start learning to skateboard?